昼下がり、静かな部屋に陽がゆるやかに射しこむ。むらさきのソファは、まるで小さな雲のよう。その上で、ぼくはただ――眠っていた。
もう、急ぐこともない。もう、比べることもない。
今日という日のなかに、すべての意味がある。
窓の外で鳥が鳴き、時計の音が遠くで刻む。
それすらも、ぼくをせかすことはできない。
ごろり、ごろり。息をするだけで、世界がやさしくなる気がする。
――ああ、ぐうたら、ぐうたら。
自由で、美しい。
キキの ぼうけん。 きょうも あさが やってきました。まどから ひかりが さしこみます。 「ん〜……あれ? あかいネズ…
キキさんが人間だったら。。
キッチンに いってみると、ごはんのさらが からっぽ。 ニコは すわって、じーっと まちます。 なにか いわなくても、ち…